金銅十一面観世音菩薩

金銅十一面観世音菩薩

此なる十一面観世音菩薩は、往昔、弘法大師の御作にして、その後、天台座主大僧正慈鎮和尚が、西山国師へ御附属したまう所の尊像なり、国師、善峯の北尾往生院に於いて、鎮勧用心御所録の砌、宇都宮弥三郎入道実信房へ授けたまいしが、実信房平生国師に給仕の思いを為して、此の尊像を信じ奉れば、不思議の霊験を蒙ること上げて数え難し。その後、星霜相遷りて、当流派より当山にもたらされ、当山鎮守として今日まで守護せられたる。

沙門源弘の夢告に「西山国師は十一面観音の化身なり。国師の門流は、必ず十一面観音を安置し奉るべし。」と曰く。弘法大師御作の国師の守護仏なれば、一度拝礼すれば、生死の苦難を離れ、仏性の花開かしめんこと必定なり。